わたしたちの活動報告

5月のお茶 八十八夜のお茶って? Part2 

2021年5月23日 18:04

今回、5月分のお茶としてお送りする、「八十八夜のお茶」、
このお茶を収穫するために必要なことは「3つ」あります。


蝉の命は1週間、短命のものの喩えとしてよく使われれています。

しかし、お茶の命はもっと短くたったの3日間だと言われています。

1芯2葉。これが最高の状態です。早すぎても遅すぎてもダメなのです。

茶葉本来の旨みのピークが終わってしまう。この摘み取りの時のために
茶農家の一年はあるのです。


肥料を散布するタイミング・量、天候との駆け引き、日々お茶の木と
対話しながら、経験に基づく職人の勘を頼りに最良の選択をし結果を出す。
こうしてお茶の風味、味をふんだんに閉じ込めた究極の1芯2葉が出来上がります。


しかも、この八十八夜のお茶を収穫できるのはたった1日のタイミング。
そのタイミングでどれだけのお茶を摘み取りに最適な状態にもっていかれるか・・

5月2日前後の摘み取りは和束の気候としてはかなり早いタイミングとなり、
果たしてそれまでに成長が間に合うかどうかは、
その年の天候によって大きく左右されます。
日々茶葉の状態をしっかり見つめながら様々な技を駆使し大切に育てる必要があるのです。

そして、せっかく育成が間に合っても、その当日に雨が降れば収穫できないというのです!

茶葉の状態が(色・味)が雨の中で収穫することにより損なわれてしまうからだそうです。


更にはもうひとつ、その農家さんのご家族の健康状態も・・。
家族経営の農園では、経験豊かな当主とその家族がみな健康で、
日々しっかりと茶葉を管理し
収穫の日を迎え、全員でいっせいに刈り取り作業が行えるのかということも大切な要素になります。

 

1年の気候とそれにあわせた茶葉の育成、八十八夜当日の天候、農家さん自身の健康。
この3つすべてが整ってはじめて収穫できる、
いってみれば奇跡のお茶なのです。

新茶を飲むと一年間健康でいられるといわれていますが、
その中でも特にこの八十八夜のお茶は貴重で縁起物とされています。